2013年2月11日月曜日

シンガポールでの留学生活あれこれ~National University of Singapore. 高橋宗徳

シンガポール国立大学に留学中の、経済学部2年の高橋です。




○動機○
 貧困の改善に役立てる仕事っていいな、っていう気持ちを抱いて、じゃあ日本もまだ影響力のある東南アジアを扱わない理由は無いと考えて、東南アジアについて勉強するならNUSでしょ。っていう理由で決めました。英語が母国語というのも魅力的に感じました。



○留学生活○
 留学の様子をつらつら書きますので、留学迷ってる人は判断材料に、留学決まってる人は準備の参考にしてもらえれば嬉しいです。


 勉強が基本!ということで、まずは学校の様子から。基本的に授業はレクチャーとチュートリアルがセットになっています。
 レクチャーはみんなで教授の話を聞くやつです。それでも、教授は頻繁にクラスに質問して、学生も発言の機会を虎視眈々と狙っています。最初はグイグイだな〜(苦笑)と思いましたが、回りの空気に気を使ってばかりで沈黙が続くより授業は躍動感あって良いなと今は思っています。チュートリアルというのは、少人数によるプレゼン&ディベートの時間で、教授によって要求は違います。参考までに、バリエーションをちょっとあげると、

Development Economics:リーディングを担当の2、3人が読み、内容を40分のプレゼンにまとめて発表。スライドだいたい80枚とか。担当はセメスター間に2まわりで、もはやグループのメンバーとは”戦友”。。

Money, Business, and Social Network:リーディングと、それに関係した質問についてあらかじめ回答を提出、教授含めて10人くらいで輪になり1時間半考えを交換しあう。リーディングはタウンページみたいですが、議論って楽しいなって学びました。


という感じです。チュートリは予習と積極性しかありません。まわりで予習してない学生にまず出会ったことが無いので、ちょっと最初は言葉を失いましたが、というか、こいつらなんなん気持ち悪ッ!て思いましたが、そんな感じで学生は非常に勤勉です。シンガポールは大学のグレード=就活なので、みんな"人生をかけて"完全なる相対評価のなかグレードの争奪戦が日夜繰り広げられています。


 遊びの予定をあらかじめ入れたら、ほかの時間はほぼリーディングかプレゼン作りで消えます。まわりも勉強してるのであんまり苦じゃないです(そう自分に言い聞かせてみる。がんばれ、おれ)

 自分の場合は、興味のむくがままに取りたい授業を取りました。結果、案の定ヘビーなんですけど、教授/TA/クラスメートの応援のもと、まぁなんとかかんとか。下の盗撮された写真みたいに、本科生の経済学部の上級生のお世話になることもしばしばありました。



結局、暇なスケジュール、簡単なクラスでいくより、毎日の充実感、遊びに対しての一生懸命さ(なにそれ笑)も強めで、いい選択だったと思ってます。



 寮はめっちゃ綺麗で、25階建ての中級ホテルって感じです。前期は4人部屋を英、仏、韓国人とシェア。後期は6人部屋をベトナム、香港、ラオス、インドネシア、パキスタン人とシェアして住んでます。ルームパーティも頻繁にして、ルームメイトの友達もみんな顔見知りなんで、みんなで楽しくやってます。


ルームメイトのフランス人、イギリス人

 学校外の活動としてNUSの大学病院で患者の子供たちと遊ぶボランティアを最初のセメスターからはじめて、半年続けてます(写真上)シンガポールリーグに所属して、週一でサッカーもしてます(写真下)






 旅行も結構いって、ベトナムを台湾人の彼女と陸路横断したり(もう別れました。)、インドネシアのジャワ島を電車で横断したり、あとはタイ、マレーシアのバス旅行。なにか移動手段あたりの情報で薄々感づくかもしれませんが、みんな貧乏旅行です笑
 ベトナムはチームメイトのベトナム人の友達に、インドネシアは東北大のインドネシア人の友達に、タイは当時彼女のおじさんに、宿や案内をお世話になりながら旅させてもらいました。本当に感謝!旅自体がいい思い出でなんですが、授業で東南アジアについてやっているので、現地で自分の目で講義内容を確かめることができることもあって、テンションあがります。そういう意味でも興味深かったです。



東北大でチューターをしていた友達を訪ねてインドネシアへ




サッカーチームのオランダ人とタイのピピ島ランタ島旅行


 留学中に限りませんが、というこの留学自体がそうですが、興味があったらまず実行、だめなら反省、始める前に悩んでも結果なんて分かんないし時間ももったいないかな、っていう意識のもとで、いろいろ首を突っ込んでます。そういう姿勢で臨めるのも学生の今のうちかな、と思って。いまのところ、あんまり後悔することはありません。始まる前に心配していたことより、実際もっと大きい成果がみえることが多いので。



 最後に、僕の誕生日にベイサンズで友達にパーティをしてもらった時の写真です。40人以上来てくれました。ツインルームに(笑)ほんと、友達にも恵まれて最高の留学をさせてもらってます。





 以上、ここまで読んでくださってありがとうございました。
もしNUSに興味があって、個別にききたいことがあれば気軽にどうぞ!
Facebook鍵かけてないので、メールおくれるはずです〜。

 では簡単で恐縮ですが、まだまだ真夏のシンガポールより。


2013年2月9日土曜日

Aalto University school of Business, Sumika Ouchi(大内 純花)





こんにちは!今回ブログを担当させていただく経済学部2年の大内純花です。

昨年の9月からフィンランド・ヘルシンキのアアルト大学に留学しています。またフィンランド?北欧?と思われた方も多いと思います、すみません。笑 フィンランドの暮らしや文化については前前回に工藤さんが詳しく説明してくださったので、所々省略しつつ私が感じたことを書いていこうと思います。拙い文章ですが、少しでも留学を考えている皆さんの参考になれば幸いです。よろしくお願いします。

話の流れとして

1.留学の動機、出発前の準備
2.大学の授業
3.ヘルシンキでの暮らし
4.イベント・旅行
5.まとめ

こちらに沿って書いていこうと思います。気楽に読んでください。

 
1.留学の動機、出発前の準備

私が留学を決めた理由はずばり「海外生活を経験してみたかったから」です。普通?それだけ?アバウトすぎる?まあまあ置いといて。笑

中学校で初めて英語と出会った頃から海外の生活や文化に憧れ抱いており、
私の中にいつかは海外で生活してみたいという思いがありました。
大学入学当初から在学中に短期留学でも、長期留学でも、旅行でもいいから海外に行きたい!!と考えていました。

そんな私が留学を真剣に考えたときに最初に抱いた疑問は「何のために留学するのか?」ということです。私は、勝手なイメージとして留学=自分の研究のためその分野の先進国に学びに行くことだと思っていました。ここの大学のこの教授の下で勉強したいとか、この国で最先端の技術を学びたいとか。
当時大学一年生私は、専門分野の知識なんて語れるほどはありませんでしたし、どこの国が私にふさわしいのかもさっぱりでした。はて?留学とは何だろう?と悩んでいたことを、私は経済学部国際交流支援室の先生に相談しました。
そこで言われたのは、
もともと学部生は学術的で明確な目標を持って留学する人ばかりではない。まして一年生があれこれ学びたいからと言っても笑われるだけだ。行きたいという気持があるのなら行ってみたらいいよ。という趣旨のことでした。

私と同じ方向で悩む人は少ないかと思いますが、留学に興味があるのならあれこれ考えずにとりあえずチャレンジしてみればいいと思います。
もし、小さなことで悩んで留学を決めかねている人がいたら是非一歩踏み出してみてほしいと思います(費用等の問題はありますが)。大学の留学生科の先生やアドバイザーの方たちが力になってくださるでしょう。

私が留学を目指そうと決めたのは10月で、大学協定校への派遣留学の一時募集は既に締締め切り間近でした。これから準備するのでは間に合わないということで部局間協定校への派遣を目指すことにしました。その時点では、必要となるTOEFUL ITPの点数をクリアしておらず、12月に一年生が全員受験するTOEFUL ITPに向けて私は勉強を始めました。
1月にその結果が出て、基準点をクリアしたことが分かり、急いで派遣留学へ応募しました。私がフィンランドを選んだ理由は、フィンランド人の英語はきれいだから英語を勉強するには良いと聞いたこと、ヨーロッパを旅行して回りたかったことです。私の場合、時間がなかったために選択肢は限られていました。皆さんには早めに準備することをお勧めします。

留学しようと決心してから派遣決定まで、自分の場合は短期間でとんとん拍子にことが進みました。
派遣決定後は、主に単語中心で学習を続けました。会話の中で単語がスムーズに出てこないことが多かったので。また、英語で話すことに対して潜在的に苦手意識を持っていたのですが、その抵抗心は海外に来る前に払っておくといいと思います。(留学するような人はそんなもの抱いていないですかね?) ちょっとでも経験を積んでおけば、それが自信となって差が出ると思います。これはそう簡単なことじゃありません。そうです私は人見知りなのです(どうでもいいね)
出発前に十分準備が出来ていれば、留学をスタートして比較的早く生活に馴染めるのではないでしょうか。特に日常会話の流れなどがつかめていれば最初からスムーズに行くでしょう。勿論、留学をスタートさせれば学ぶ機会ばかりなので、その辺はあまり気負わなくてもいいかなと思います。

2.大学の授業

経済学部のメインビルディング
アアルト大学の1年は2つのセメスター、4つのピリオドに分かれています。1つの科目6単位が最も多く、学習時間の関係で3単位のものもあります。1つのセメスターでの単位上限は30単位だそうです。でもみんな破っている・・・笑 私は1ピリオドで3科目ずつ受講しています。全て経済学部の専門科目から選びます。


授業の体系は、講義、ディスカッション、プレゼンテーションなどなどコースごとに様々です。初めのうちは、講師の話を思うように聞き取ることが出来ずについていくので精一杯でした。せめて授業の内容は理解していようといつも予習をしていましたね。懐かしいです(ええ、今は?笑)。英語に耳が慣れて話の内容が理解できるようになってからは復習中心になりました。はい。
授業によっては課題がヘビーです。毎週論文読んでレポート書いて、そのほかにグループでのエッセイやらプレゼンやら・・・必然的に勉強時間が増えます。講義形式でもディスカッションを含む授業が多く、毎回少しずつ意見交換をする時間が設けられています。授業中やたらと講師に突っかかる人もいます。笑 海外の授業では何か発言をしないと話を聞いてなかったと思われる、というのを聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、フィンランドの国民性として「黙っていてもOK」なところがあります。たとえ何も発言しなくても、それはそれで自分自身考えていることがあるのだろうから、それを尊重しようというものです。なんと日本的な!
こちらでは、周りの留学生、フィンランドの学生ともに英語がとても上手です。しかし、たとえ英語が下手でも伝えようと努力すれば皆真剣に理解しようとしてくれます。フィンランドの授業の雰囲気はゆるいです。遅れて教室には入る人も、授業が終わる前に退出する人も、講義受けながらりんごを食べるひともずっとパソコンいじっている人もいます。笑 ただ、同じ時間帯の授業を2つかぶらせて受講する人がよくいますが、私には理解できません。笑 何か特別な理由があるのでしょう。
少しずれますが、留学生の中には授業を一つも受けないまたは登録だけして単位はとらないという人がいました。何しにきたの?と聞いたらヨーロッパ旅行しに来たって。アジアからの留学生でした。私にとっては、ここでの授業はよりプラクティカルな内容で、自発的な学習がうながされるため、純粋に学ぶことが楽しいなと感じています。

ここで少し英語についてお話を。
自分英語力はまだまだ納得できるレベルに達していません。この5ヶ月で感じたことを書きますね。心を打ち解けられる友人と英語で会話するのが英語上達への一番の近道だと思っています。話す訓練をするしかないです。必要なのは積極性です。あとは常に自分の意見を持つことです。いくら英語を話そうと意気込んでも話す内容がなければ会話は続かないし毎回同じ内容で終わってしまい進歩がありません。人見知りならではの接するのが怖いという悩みに負けた時期もありました。思い通りに行かないからといって焦る必要はないと思います。自分のペースで目標を目指しています。ただし、今の自分の状況を正しく判断し臨機応変にこつこつ努力することが大切だと思います。

3.ヘルシンキでの暮らし

現地の生活に密着したことを話そうと思います。

ヘルシンキ中央駅
                 

駅前の様子
現在私はヘルシンキ市内の寮で暮らしています。2人のフラットメイトと一緒です。ヘルシンキ中央駅(終点)から一駅、シティセンターまで約5分という最高の立地です!ほとんどの留学生が寮で暮らしていますが、通学にかかる時間は人それぞれで、徒歩10分圏内の人もいれば徒歩+メトロで1時間近くかかる場所に住んでいる人もいます。交通機関は、電車、メトロ、トラム、バスがあり移動手段に事欠きません。非常に便利です。ちなみに私の住むPasilaの留学生寮は、Party buildingとして現地の方にも有名です。笑 

物価は日本と同じくらいだと思います(感覚的に)。食料品は少し高いかなくらいです。ただしレストランに行っちゃうとなると、なんかもうあれまあです。最近は円安のおかげで生活が苦しいです(深刻です)

フィンランドは寒い!というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、今年のヘルシンキは思っていたほど寒くはありません。いや、これが普通なのかしら? 1月下旬から、日中の気温は0~-5度の間で安定しています。外は寒くてもいったん室内に入れば暖房ががんがん効いています。コートの中は半袖!がフィンランドスタイル?(と言えるのかは分からないけどそういう人を良く見かけます。) 
しかし、12月には日照時間が一日わずか6時間になります。空が暗いと気分も落ち込んで家から出たくないなんて時期もありました。



フィンランド人は高齢の方でもほぼみなさん英語を話します。街に溢れるフィンランド語表記の意味が分からなくても、誰かに聞けば必ず英語で教えてくれます。
授業でフィンランド語を少し勉強しましたが、響きがかわいくて面白い言葉だと思いました。工藤さんもおっしゃっていましたが、私も日本好きなフィンランド人が多いという印象を受けました。日本語を勉強しているフィンランド人の友達もたくさんできました。
ヨーロッパの中では治安もいい方だと思います。以前ロッカーの鍵を掛け忘れたことがありましたが幸い何事もなく・・・ほっ(はい不注意です。本当はいけません。)

               
               
               懐かしい。夏のヘルシンキは空が明るく、街も賑やかです。


 



4.イベント



アアルト大学の経済学部は留学生向けに、たくさんのイベントを企画してくれます。KYと呼ばれるStudent Uniontutor groupが頻繁にパーティーや旅行を企画してくれます。イベント、盛りだくさんです。笑 友人が開催するホームパーティーも含めて毎日どこかで何か行われているので、時間があるときは積極的に参加して友達を増やしたり、新しい文化に触れたりと非常に楽しい経験ができます。これまでStudent Unionの企画で、コテージやStockholmSt.PetersburgLaplandに行きました。どれもほとんどの留学生が参加するような大規模な旅行です。


ここでひとつ良いことをお教えしましょう。たくさんのイベントに参加する中で、時にはパフォーマンスを要求されることもあります。私たちの大学では出身国ごとに分かれて歌などのパフォーマンスをするというイベントがありました。チーム日本(4人です)は何を披露したと思いますか? そうラジオ体操です。笑 アカペラでラジオ体操第一のメロディーを歌いつつ踊りました。他の留学生から反応がいいのでお勧めします。笑 私たちは大成功でした。
 下にイベントのときの写真を何枚か貼っておきますね。




ぼんふぁいや

ハロウゥンパーティー

コテージトリップ


サウナから出で雪にダイブ!




ノルゥエーにいったとき






5.まとめ

ここまで、留学生活の話しをしてきましたが、完全に私の体験談になってしまいました。アドバイスできるようなことはないのですが、少しでもみなさんの参考なればに嬉しいです。
留学が始まったばかりの頃は新たな環境へ飛び込むことへの期待と不安で毎日があっという間に過ぎていきました。しばらくして、その土地での生活に慣れて余裕が出てくるといろいろなことを考える時間ができます。私は日本にいたころよりも自由に過ごすことのできる時間が増えました。初めての経験の連続で、これまでに新たに自分を見つめ直す機会を持つことができました。
留学中に落ち込んだり、辛くなったりすることもあるかと思います。私はふがいない自分を否定してしまう時期がありました。そんなときこちらで出会った日本人の友人たちに助けられました。やっぱり、母国語で話すのは安心しますね。笑 今では残り4ヶ月となった貴重な時間をかみ締めながら毎日楽しく過ごしています。最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから留学に向かう皆さん、ぜひぜひ思う存分楽しんでください。

来週試験があるので、私は一日中教科書とお友達です。